ピーター・リンチの銘柄分類法

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株価を読む(9)「ピーター・リンチの銘柄分類法」

 フィディリティ・マゼランファンドを世界最大級のファンドに育て上げた伝説的ファンドマネジャーのピーター・リンチは、銘柄を業種などに関係なく6つに分類することを推奨しています。

その6つの分類を紹介します。

  1. 低成長株
    2〜4%程度の低成長しか見込めない会社のことを言います。
    大きくて古い会社などは、最初は急成長していたものが限界に達して停滞してしまったものが多い。
    低成長株の特徴は「チャートに動きが無い」、「事業拡大の余地がなく高配当を支払っている」などが挙げられる。
    ピーター・リンチは株価の成長も見込めないこれらの株はポートフォリオに組み込まないそうです。
    例)電力会社など
  2. 優良株
    優良株については年率10〜12%程度の成長が期待できる。
    買うタイミングと株価水準にもよるが、優良株への投資はかなりの利益が期待できる。
    優良株は不況時にも強いので、彼はいつもポートフォリオに組み入れるそうだ。
    ただしほとんどが巨大な会社で、株価は上昇しにくい。早めに利食う必要があるという。
    例)ピーター・リンチは、コカ・コーラやプロクター・アンド・ギャンブルなど、不況時でも商品が買われる会社。
  3. 急成長株
    ピーター・リンチの好みは年に20%〜25%の成長を遂げる積極性のある小企業で、急成長株と呼んでいる。
    ただし、急成長株が急成長産業の中にあるとは限らず、むしろそうでない方が多く、低成長産業の中に拡大の余地はあると言う。
    成長を続けられる限りは株価も上昇するが、成長を続けられなくなったとたん株価急落のリスクがある。
    例)Gapやアンハイザーブッシュ(ビール)。日本ではユニクロ(ファーストリテイリング)と言ったところだろう。
  4. 市況関連株
    市況関連株とは、売上と利益が循環的に上下する企業の株式を言う。
    市況関連産業は拡大と縮小を繰り返す。自動車、航空、タイヤ、鉄鋼、化学・・・。不況を脱して活況期に入ると、市況関連株は活気づき株価も上昇する。ほとんどの市況関連株が大きくて有名な会社の株なので、優良株と混同されやすい。
    市況関連株の投資はタイミングがすべてである。
  5. 業績回復株
    業績回復株は、業績不振から立ち直った企業の株である。『無成長会社』とも言える。
    たまに出る業績回復株の大当たりは大変な儲けをもたらす。
    予期せぬ事故、多角化に失敗後にリストラをした会社、などが業績回復株の候補になる。
  6. 資産株
    公表されず、誰も注目していない何らかの資産を持っている会社を、資産株と呼ぶ。
    資産は、現金、不動産、知的財産、コンテンツなど、様々である。
    最近の例で言えば、ポニーキャニオンやフジテレビの大株主であった日本放送などがそれに該当するであろう。
 

これらの分類を行う重要性は、投資のストーリーを組み立てることだとピーター・リンチは言います。
業績回復株ではない電力株を買って急成長すると思い込んだり、市況関連株を優良株と考えて不況期に持っていたりするような失敗は、分類をきちんと行っていればさけられる事態です。

 

[参考図書]
ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け


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